みんなおつかれー、えもんです。
今日は、社会保険労務士って儲かるのかについて、俺の考察を少し語ろうかな。
っていうのも、ピンチはチャンスとはよく言ったもので、休業要請を受けて企業が軒並み大ダメージを受ける中、根こそぎ稼ぎまくってる社労士がいるっていうのを聞いてちょっと整理してみようと思っただけ。
ここ最近でいえば、コロナの影響で国が雇用調整助成金として、従業員に休業補償をした場合の助成金を支給しているんだけど、この手続きっていうのがもう大変。。。
厚労省が「手続き簡略しましたー!多くの企業の皆様、ご利用くださいー!」ってPRしているんだけど、俺も自分の会社の手続きしながら、途中でやめようかなって思うくらい本当に面倒くさいのよ。
じゃあ、もしこの手続きを代わりにお願いするとしたら誰にするって、、、会計士や税理士でもない、弁護士でもない、そう”社労士”が唯一代行手続きを認められてるのね。
で、面倒くさくてどうせ申請しないで0円だったことを思えば、成功報酬として20%を社労士に支払っても、会社は助成金が入るし、社労士も成功報酬として収入が得られるまさにWINWINの関係を築けるっていうんで、あちこちの会社を駆け回って一気に稼いでいる社労士がいるみたいなんだよ。
この間のコロナ対応でいえば、主に助成金の支給対象となる2020年4月~6月の間が勝負の分かれ目だよな。
助成金ビジネス例
◆助成金×成功報酬20%=社労士の報酬
例:雇用調整助成金(某建設会社、日当1万円、20日間、100人へ休業補償(100%))
雇用調整助成金2,000万円(1万円×20日間×100人) × 20% =”400万円”
あくまで建設会社の例としたけど、パチンコ屋、飲食店やスポーツジム等、従業員をたくさん抱える企業もたくさんあると思うんだ。
しかも一か月でこれだけなんだから、4月~6月の間は、いくつか回るだけで、マジで蔵が立つよな。
しかも厚労省が手続きを簡略化してるっていうんだから、マジでピンチはチャンス。全国の社労士さん、ここが稼ぎ時かな。
見てみて!申請だけでも6万件だって。絶対まだまだこれから伸びるでしょ!
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html
勤務社労士はただのサラリーマン
勤務社労士 or 開業社労士!?
◆勤務社労士:所詮サラリーマン。転職志望者の履歴書を見てるけど、給料マジで安くてびっくりする!!助成金ビジネスで頑張っても、給料があがることはない。
◆開業社労士:オーナーになればまだ夢はある。どうせ資格を取るなら目指すはここ!!助成金ビジネスで頑張れば、がっぽがっぽ!!
まず、俺の周りでも社労士の資格をとって脱サラした人を何人か見てきたんだけどさ。
頑張って資格を取って、XX社会保険労務士事務所に就職したぜ!っていっても、結局XX事務所に使われるサラリーマンに逆戻りなんてオチはザラにある。
しかも社労士事務所って、めちゃめちゃ薄給で、ぶっちゃけ仕事内容も、所詮企業の給与計算代行とか社会保険の手続き代行が中心なので、正直おもしろいかおもしくないかでいえば、間違いなく後者。。。ぶっちゃけ勤務社労士って、民間企業の一般職の人たちがやるような仕事を延々とこなすだけ。
もちろん資格で喰ってるといえば、それは事実だし、全国どこにいっても仕事ができる手に職となるでしょう。
しかしながら、結構ググってると、社労士の資格があれば年収1,000万円も夢じゃない!とか見ることもあるけど、まずそんなの絶対あり得ないから注意。
あっても、それはパソコンとかも普及する前の話でさ、今でこそ会計ソフトやRPAを使えばボタン一つ押せば給与計算なんか完了する時代に、社労士で年収1,000万円っていうのは夢のまた夢。
これからは社労士の業界自体も縮小すると言われているし、開業すればまだ夢はあるかもしれないけど、間違っても今の会社が嫌で辞めたいから、社労士の資格を取って一発”脱サラ”みたいな考えは今すぐ捨てよう。またサラリーマンに戻るだけだから。
顧問料、社労士の収入源
そんな社労士がどうやって収入を得ているかっていう話なんだが。。。
あくまで参考例だけど、ざっくりこんな感じかな。(もちろん事務所によって請求金額は異なる)
社労士事務所の収入例
◆顧問料:3~5万円
◆新規適用(社会保険・労働保険):5万円~10万円
◆各種届出(社会保険・労働保険):各種5,000円~
◆調査立ち合い(社会保険・労働保険):5万円~10万円
◆給与計算代行:30人~3万円、100人~5万円、300人~10万円
◆住民税、年末調整代行手続き、、、他
まずは、企業と顧問契約をして、得られる顧問料。これがね、また安いんだよ。で、当然これだけでは食っていけるわけなくて、社労士事務所がどういうスキームを展開しているかというと、顧問料の他に各種届出や給与計算、そして調査立ち合いなどを代行することでなんとか企業からお金を吸い取ってるわけ。
まぁ、士業っていうスキーム自体がそうなんだけどさ、会社で一人20万円の従業員を雇うよりかは、10万円払っても社労士に外注して収まるんだったら、従業員の労務管理等の手間を考えてもおつりがでるくらい安く上がるし、社労士も報酬が得られるWINWINの関係を築けるのでこれまで成り立ってきたわけ。
社労士事務所の請求単価を高いと思うか低いと思うかは人それぞれだけど、一つ言えるのは、勤務社労士が1,000万円もらおうと思ったら、何百社の事務代行をしなければいけないんだっていう話さ。
もし自分が事務所の構えようと思ったらどうすると思う?
アルバイトやなるべく安い人件費で回そうと思うでしょ?
しかも、今や給与計算ソフトもめちゃくちゃ進化していて、従業員の基本情報と勤怠データをしっかり管理していれば、1,000人いたって一人でできちゃうし、社会保険関連の届け出も電子申請が普及し始めたので、わざわざ年金事務所へ提出しにいく機会も減ってきたし。
一部、離職票だったり、育児休業給付金とか、手作業の業務も残ってるとはいえ、これまで社労士が行ってきた業務が益々減少し、社労士事務所間のパイの奪い合いになるのは必至だよね。
助成金ビジネス
そもそも社労士って古い業界でさ、地域ごとに家族代々で経営する中堅の事務所が複数あって、パイを分け合ってるみたいな構図が大半。
だから、新たに事務所を構えようと思っても、なかなか新規の顧客を捕まえるのが大変だったりして、結局社労士の資格を取っても勤務社労士しか道がなく、薄給でいいように使われるのがオチ。。
しかも社労士の仕事自体も減ってきてるし、、ヤバイじゃん!ってことで、思いついたのがこの助成金ビジネス。
助成金ビジネス
◆助成金×成功報酬20%=社労士の報酬
例:雇用調整助成金(某建設会社、日当1万円、20日間、100人へ休業補償(100%))
雇用調整助成金2,000万円(1万円×20日間×100人) × 20% =”400万円”
ざっくり言うとこんな感じ。
例えば今だと、コロナの影響で従業員を休ませている会社もたくさんあると思うんだけど、国は「雇用調整助成金を払うので従業員に休業補償をしてあげてください!」って言ってるのさ。
でも、その手続きがわからないとか難しいとかで、この助成金の制度を利用していない中小企業で山ほどあるわけ。
さっきの例は日当1万円で100人っていう話だったけど、これだけでも1か月分で400万円くらいあっという間に稼げるわけさ。
これが100人だけじゃなくて、200人とか複数社担当するって考えたらものすごいでしょ!?
これをアルバイトをうまく使って回せば、あっという間に蔵が立つっていうわけさ。これが開業社労士のメリット!!
会社としても、もともとなかったものだと思えば別に痛くも痒くもないし、従業員にとっても賃金が補償されるっていうんだから会社への安心感も生まれるだろうし、社労士も報酬が得られるっていうんで、損する人って誰もいないのよ。
今は雇用調整助成金がHOTな話題だから例にしたけど、雇用保険関連の助成金って他にもまだまだあって、社労士の知人に聞いたところ助成金ビジネスだけで喰ってる賢い社労士も結構いるみたい。
この助成金の申請だけは、給与計算ソフトとかじゃ対応できなくて、マンパワーありきなので、他の社労士から紹介で案件が回ってくるなんてこともザラにあるとか。。。
これが勤務社労士だったら、所長に「はい、これやってね!」って言われて、得られるのは決まった給料だけだけど、一発開業社労士にでもなれば、年収1,000万円どころかそれ以上も夢じゃなさそうだ。
社会保険料削減
最後に、これも一時期流行ったね!!
最近はあまり見ないけど、よく会社にFAXとかDMで「貴社の社会保険料、まだまだ削減できます!」みたいなお知らせが来るんだけど、そんなの絶対あり得ないからね!
どうせ算定月の報酬を抑えるとか、月給抑えて賞与を厚めにするとか、従業員を直接雇用ではなく外注にしてしまうとか、、、どうせそんなグレーなやり方ばっかりなんだろうけど、それもどうしても顧問先の会社を増やしたい社労士たちの苦肉の策だったんだろな。
社会保険料の事業主負担分って会社にとってはお金をどぶに捨てるようなもんで、しかも経営を揺るがすくらいの金額だから、確かに上手にやりくりできるに越したことはないし、社労士たちはそこに目をつけたんでしょう。
まとめ
なんかつらつら長くなってしまったけど、会社を辞めて、社労士で1,000万円稼ぐっていう考えは捨てたほうがいいよっていう話。
もし社労士の道で食べていくとしたら、まずは自分で開業すること。
そして、通常業務の他に、助成金ビジネスをチャネル化すること。
むしろこの2つさえおさえておけば、家族経営又はアルバイトだけで回して、割と優雅な生活できるくらいの収入源は確保できそうだね。
とはいうものの、この助成金ビジネスも多くの社労士事務所が取り扱うようになっているし、この先も明るいかと言われるとなんともいえないが。。。
後はあれだな。働き方改革関連で、労働問題っていうのはこの先もしばらくなくなることはないだろうから、社労士の専門領域でもあるこの辺をトリガーに企業との関係を深めて、顧問契約、手続き代行、助成金ビジネス、、、なんか手広くやっていければ、まだまだ社労士としても食っていけるというのが俺の考察。