みんなおつかれー、えもんです。
最近Youtubeの方を頑張ってて、会社の仕事&youtube撮影→編集→サムネ→撮影→編集→サムネ→・・・の無限ループからなかなか抜け出せなくて、全然ブログを書く時間なんてなかったんだけど、今日はスーパーホットなニュースが舞い込んできたので、ちょっと備忘録がてら徒然日記でも書こうかと。
ちょうど昨日、たまたま出社して仕事してたら携帯にLINE NEWS速報が入って、同一労働・同一賃金関連で勃発していた事件の最高裁判決が下されたっていうのよ!
・メトロコマース事件(主に、退職金を争った裁判)
・大阪医科薬科大学事件(主に、ボーナスと病欠手当を争った裁判)
ぶっちゃけさ、これまでの一審二審の判決、過去の労働契約法関連の判例や昨今の世間の風潮から言っても、労働者側に有利な判決になるんだろうなとは思っていたけど、ふたを開けてみてビックリ!!
会社側の対応は不合理とはいえない、つまり、正社員とそれ以外の非正規雇用者の間に処遇差があっても、まぁ期待役割も違うんだからさ、ある程度差があってもしょうがないよ!
っていう話で、どっちかっていうと、会社側に有利な最高裁の見解だったのは、人事担当者の俺的には正直ホッとしたよね。
もちろんこの訴訟自体は、勝った負けたっていうそんな単純な話じゃないし、10分そこらで語るには、短すぎるというか、日本の労使間の構造的な問題も含まれているから、ものすごい複雑な話。
今回の一件で、雇用形態によって処遇差があることが問題なのではなくて、その差が不合理ではないかどうかっていうのが本質であることを、企業担当者としては非常に考えさせられたいいきっかけになったよね。
※事件の経緯や高裁までの判決について知りたい方は、是非ググってみて!
とはいうものの、会社側に有利な判決だったからといって、
「よっしゃー、非正規社員は使いまわそう!」とか「使えない社員はアルバイトに切り替えて、ボーナスカットにするぞ!」とかぞんざいに扱うつもりもサラサラない。
そもそも事業会社ってさ、利益を追求してなんぼなのよ!
会社倒産したらどうなる?
ボーナスどころか、給料だって払えないんだよ?
だからさ、会社の事業形態がこうで、収入がこうだから、こういう報酬体系で、こういう人事制度で、双方がWINWINになれるような設計を考えるのが俺の仕事。
いやぁ、これからますます大変になりそうだ。。。笑
話は変わるけど、日本の非正規雇用を語るには「人材派遣」って決して無視できないんだよね。
戦後、日本は焼け野原になったけど、もう一度再建しようと一丸となって、そして高度経済成長期を迎えていったわけじゃない。
その時っていうのは、日本はイケイケドンドン状態!
東京は、万札が飛び交い、ディスコだ、クーピンのペリドンだ、ザギンでシースー。
仕事も終身雇用で、給料は年功序列で上昇し、退職金や年金の不安もなし。
男は外で働き、女は家庭を守る。まぁ、バイトしても扶養の範囲内。
おまけに「一軒家欲しいって?よーし、会社の社宅に住んで生活費おさえてくれ。浮いた金は、住宅財形にぶち込んでくれれば、会社が利子補給までしてやるから!」
っていうんで、当時は会社と労働者の関係はすこぶる上々だったのよ。
もちろん揉め事だったり、今でいうパワハラやセクハラが横行していただろうし、嫌な思いをした人もたくさんいたのは事実。
しかし、それ以上に日本の明るい未来を作るために、人々を動かした国家の推進力。
そんな時に、メキメキ頭角を現していったのが雇用の調整弁でもある「人材派遣」という制度。
やっぱり正社員ってさ、労務費がめちゃくちゃかかるし、一度採用するとなかなか解雇をするのも難しいのよ。
でも、人材派遣ならそんな悩みも全て解消!
しかもイケイケの時代だったからさ、それでも食っていくことができたわけだし、誰も疑問を持つことなんてなかったんだろうね。
それからは、人材派遣の規制緩和が始まり、正社員一択の時代から人材派遣社員という選択も労働市場の中で広まっていったってわけだ。
からの、日本という国は、リーマンショックや東北大震災等を経て、長~い、長いデフレ時代突入することになる。
そんな中で、これまで労使間双方にとって都合のよかった人材派遣は、不景気の波にのまれ、派遣切り・雇止め・請負偽装等と社会問題化していくことになる。
で、ここ数年というか10年くらいか。アルバイトやパートといった雇用形態の人たちもひっくるめて、企業の調整弁となっていた「非正規雇用」問題が大きく取り上げられるようになったんだよね。
(竹中さんっていうパソナの偉い人が、自己の利益を確保するために推し進めていったとかそういう政治的な話はここでは触れない。あくまで結果論。)
これまで、世界各国が経済成長を続けたというわけではもちろんないし、日本と同じように上がったり下がったりした国も多いわけなんだけど、OECD諸国と言われる国々の賃金カーブっていうのは概ね右肩上がりになっているのよ。
物価も上昇しているから、当然っちゃ当然だよね。だって物価上がってるのに、給料上がんなかったら、可処分所得が減少し、ただただ貧乏になっていくだけの話。
しかし、紛れもなくこの日本という国においてだけ、それが現実化しているのだ!
給料は上がんないのに、物価は上がる、社会保険料も上がる、消費税も上がる、年金の支給年齢は繰り下げされる、、、例を上げたらキリはないけど、労働環境っていう面においては、徐々に悪くなっていってるよね。
で、話が逸れて行っちゃったね。
何が言いたいって、正社員でさえ、労働環境が悪化しているのに、ただでさえ収入も低く、終身雇用も保障されない「非正規雇用」の扱いはどうなるのよ。
しかも、正社員と同じ内容の仕事をしてるのに、ボーナスや退職金がないっていうのは何事だ!俺たちを殺す気か!っていうのが国民感情であり、今回のような同一労働同一賃金の一部始終っていうわけだ。
また、追い打ちをかけるように、今年は武漢肺炎問題が世界経済を苦しめる形になる。
今回のコロナ問題に至っては、国も補助金や助成金をぶち込んでいるけど、それでも非正規雇用の生活が守られたかというとそうではなくて、やっぱり立場的に弱かったという事実が露呈する形に。
だから、今後は企業も、今までのように「非正規雇用だから××がない」っていうやり方は通用しなくて、運が悪いと訴訟を起こされて今回のような最高裁判決に至るような顛末になった日には、相当な労力やコストもかかるだろうから、人材活用についてはより一層慎重にならざるを得ないよね。
ちょっと話がまとまらないのでこの辺にするけど、今人事界隈で盛り上がっているのは「ジョブ型雇用制度」。
やっぱり今回のような一件で、結局「どこからどこまでが自分の守備範囲で、報酬はいくらなの?」っていうジョブディスクリプションを明確にしてほしい声っていうも多く上がってきているので、2020年は大きな転換期になることは間違いないだろうな。
ちなみに日立製作所だっけな、複数の企業では先行してジョブ型雇用を推進しており、期待・役割っていうのを明確にした人事制度を展開する会社もあるけど、だからといってジョブ型雇用が完璧な制度かっていうとそうとも限らないし、そもそも日本の労働市場にマッチするかどうかっていうのは別の話。
今までのように、総合職は配置転換や転勤が前提としてあって、会社側もある程度弾力的な人事裁量権を持つからこその報酬体系にもなっていたわけでもあるから、今後の展開っていうのは本当に興味深い。
特に、最近は、本当にSNSを通じた情報拡散のスピードがものすごい早いから、モタモタしてると制度改革の遅れたショボイ会社だって噂は広まるし、一気にダメレッテルを貼られたときの企業ダメージも大きいからうかうかしていられない。
最後に、人事担当者っていうのは忘れて、俺の超個人的な感想。
今回そしてこれまでの裁判例を見ていると原告側っていうのは、比較的高齢なわけよ。
えーと、ちょっと振り返ってみようか。
その人たちは20代~30代でバブルを経験してるってことだよね。
日本がイケイケの時にその人たちはどういう選択を取っていたのか。。
日本が今後どうなるのか、政治経済、国会や行政の動向をみていたのか。
もちろん人によるとは思うけど、多くの人はいわゆる”いい”時代を過ごしてきたわけだ。
しかし、それから不景気に突入し自分たちの立場が弱くなったからといって、、「私はもう高齢なので転職もできない」とか「会社が労働者を手厚くサポートするべきだ」とかっていうのは納得感はないんだよね。
それって、自分たちが作り上げた時代を、人のせいにしているようにしか聞こえない。
じゃあ、みんな「せーの!」で平等っていう社会がいいかと言われたらそうではないでしょ!?
何のために競争があるんだっていう話にもなる。
俺なんかリーマンショックの時に就活だったから、新卒は使えないとかって企業に言われてどれだけ苦しんだことか。笑
ただ、当時は「男は働いて、女は家庭を守る」っていう時代でもあったからさ、、、
例えば、寿退社で家庭に入った女性が離婚してシングルマザーになったけど、働き口が派遣社員しかないというパターンも往々にしてある。
それでも若いうちは水商売でなんとかなってけど、高齢になったらそううまくいくとは限らない。
実際に、非正規雇用の内、多くの割合を助成が占めているが、そうなったのはそういう社会を作り出した全員の責任。
それって誰の責任なんだろう、、、別に誰が悪いとかっていう話でもないよな。
まぁ、ざまぁ見ろとは言わないし、今回の最高裁の判決を見て、結果的に当人たちの主張が認められなかったわけなんで、過去に遡及して支払いを行われることもなく、正直割り喰った感はあると思うけど、これって実は、俺たちにも降りかかる話で、明日は我が身ってこと。
今は俺も30代だけど、日本っていう国がどうなるのか、どの政党に投票するのか、自分の職業として何を選択するのか、副業は正解なのか、、、っていうことを考えておかないと、自分が60代になったときに今回の当事者のような同じ境遇になってしまうかもしれない。
いいか、会社ってさ、所詮人の家や庭なのよ。
「なんでお前の家はあれがないんだ、これがないんだ」って言われてもさ、じゃあ別のお宅に行ってくださいっていう話なんだよ。
自分たちが作った社会を、自分たちで社会のせいにして、そのしわ寄せっていうのが若者たちに来て。。。
っていう文句もいいたいとこだけど、企業が一生従業員を守ってくれるっていう時代が終わったのは事実だし、これからの未来は、自分の人生は自分で守るべき。
だから、いつもしつこいけど「会社ほどほど、副業コツコツ」で自分のバランス感覚を保てるポイントを探し続けることが肝心だっていうことを俺は言いたいだけ。
みんなそれぞれ好きなことで生きていけたら、人生が本当に豊かになる気がするんだよな。
ふぅ、アツくなったし、長くなった。笑
それでも同一労働同一賃金の話は、全然書き足りないんだけど、キリがないのでとりあえずここまで!以上。